Translate

2015年12月29日火曜日

森で経行 Gehmeditation im Wald

 娘が近くに住む妹弟の家に泊まりに行っている間、ここぞとばかりに森に2時間ほど経行に行きました。クリスマスの慌ただしさと比べて、森の中はまるで別世界。1時間も歩くと、ただただ、「今、ここ」に集中することに慣れてきます。しかし、その慣れから離れてしまう速さといったら悲しい哉、まさに光速です… 森の写真と、もうひとつの写真は座禅会常連参加者の女性から頂いた木の星です。丸太から彼女がのこぎりでくり抜いたそうで、感謝感激。

2015年12月25日金曜日

慣れないクリスマス

久々にブログに登場、我が家の黒猫のくろちゃん。昨日はクリスマスツリーの下のプレゼントの中にまぎれて寝ていました。クリスマスはどこの家も「あるべきクリスマス」のために、12月は準備で忙しいです。そのため、クリスマスストレスという言葉も生まれるほど。私はかれこれ20年近くドイツのクリスマスを経験していますが、はじめのうちは、慣れない習慣と「私は異教徒」という葛藤(笑)で、まさにストレスで破裂しそうでした。しかし、何年もやっているとどうやったら楽に過ごせるか賢くというか、神経が図太くなってゆきます。そして、まさに彼らの大きな期待に応えることはここ数年完全にやめました。w 空回りの努力をやめると逆にスムーズになんでも進むものです。これってクリスマスに限ったことではないのですが… 中でもクリスマス料理は最難関。料理は好きですが、いつも和食中心なので、突然どかんと肉料理を、それも大人数分つくるのは大変です。この習慣はうちは24日の夜だけに簡略化!そして、今日25日のうちの夕ご飯はピザに決定でーす:) 子供は大喜び…

2015年12月24日木曜日

男性国会議員と育児

 国会議員は通常の職種ではないから育児休暇をとることに慎重論…? 通常の職種とそうじゃない職種の境界線ってなんだろう。ドイツに住んでいるせいもありますが、某議員の育児休暇に対する反対論が党内からあると聞いてかなり驚きました。一般世論で反対論がけっこうあるのはなんとなく想像できますが、党内で反対論を叫ぶのは自民党のイメージを貶めないのでしょうか。きっと逆で、そのほうがしっかり仕事をしている政党のイメージがつくという裏の考えなのでしょう。  これがもしドイツだったら大して記事にもならないこと。あ、そう。でおしまい。それくらい男性の育児休暇は当然のこと、もちろん職種を超えて。育休をとらない男性に対して、「奥さん一人で大変じゃない?育休とって子育ての苦労をあんたも経験した方がいいよ。」と諭される方がほとんどでしょう。自民党って子育てに冷たい党なんですね。十分想像はしていましたが。

2015年12月18日金曜日

禅の精神で育児 Erziehung mit Zen Geist

 先日、私たちが利用した養子縁組斡旋団体の方から、私たちと似た環境の養子親候補に、子供の言語問題等の経験を話して欲しいと電話がありました。もちろん快諾し、早速未来のお母さんとなる方と電話でお話ししました。その方は、私と全くの同世代で、さらに来年迎える養子の年齢も私たちが経験した6歳間近ということもあり話題はつきませんでした。その方は職業上の専門的な訓練をうけ資格を取得し、その道の専門家としてキャリアをスタートした矢先の養子縁組決定とのこと。どの程度、育児休暇を取るべきか、職場復帰はできるのか、そして子供は2ヶ国語を問題なく取得できるのか、子供の精神状態は、現在の里親との葛藤はあるだろうか、などなど思い浮かぶ疑問はつきません。どのテーマも私たちが実際に経験し、そして未だに経験していることなので、まさに大きな役をかった同志として手に取るように気持ちがわかります。しかし、正確な答えがここで出るかというとそうではありません。子供それぞれが百人百様の発達をします。それは親となる私たち自身にも言えることで、これが正しい答え、あるべき姿、などどこにもありません。まさに禅の精神で、毎瞬間をまっさらに受け止めてゆくしかない。主観を越えた全体を見る目、さらに子供、孫の成長を見てきた老人のような長期的な発達を見る目、これが問題を抱えた時に役立ちます。しかし、これがまた難しい… ここに職場が加わるともっと難しい。職場事情も育児休暇復帰後には自分自身の変化と同じくらい変化しているでしょう… 先のことを考えるのは大事ですが、それによって今なすべきことが中途半端になっては、将来の計画がどんどん離れていきます。それを私は何度も経験しているので、とにかく座禅会でいつもみんなで目標にしているカ「今、ここ」精神で毎日を過ごすようにしています。

2015年12月15日火曜日

クリスマスマーケットからインテグレーションへの第一歩…

 クリスマスマーケットがいたるところで開かれている12月です。今年は暖冬で全くクリスマス気分ではありません。グリューヴァインは外がキンと寒い時においしく感じますが、今年はイマイチです… 私の所属する野球協会は今年は3箇所でマーケットに参加。その度にスタンドの設置のお手伝いです。スタンドといっても、テントや鉄筋の味気ないものではなく、ちゃんと木材でできた小さな小屋です。この小屋は毎年使用されているので、みんな慣れた手つきでドリルとネジを片手に組み立てていきます。この設置のお手伝いに先日顔見知りになった、難民の人たちが何人か来ていました。すごいなー、これこそインテグレーションへの第一歩。  野球ソフトボール計画はゆっくりですが進んでいます。今日は参加希望を表明した女性たちと会ってきました。シリア、アフガニスタン、チェチェンと出身国は色々です。年齢も13歳から44歳と幅広い。言葉はほとんど通じません。おもしろくなりそうです。(笑)  また、スポーツ団体と地域の結びつきが強いドイツならではで、心配の種だった賠償責任保険は、しっかりと難民向けのものが面倒な手続きいらずで保障されていたのには感心しました。ひとつのハードルがクリアです。もうひとつのハードルは、もっと身近で現実的なもの。体育館用の靴です。果たして全員分の靴のお下がりが見つかるか… いざとなったら裸足でやるしかない。  

2015年12月11日金曜日

意地悪な隣人と再会したその時…Mindfulness Meditation bringt endlich was : )

かれこれ1年近く定期的に一緒に座禅を組んでいる女性Aさんのこと。先日クリスマスマーケットで、過去にAさんをねちねちといじめ続けた隣人を遠くから発見したそうです。その瞬間、鼓動が激しくなり息がつまり、嫌な思い出が次々と浮かんできたとのこと。けれど、立ちつくしながらも、以前のようなパニックにはならずにどこか冷静でいられたと、座禅室に入るなり嬉しそうに話し始めました。それじゃあ、それは今日のよいテーマだねということで、その瞬間を客観的に見て行くことにしました。会った瞬間にどんな体の反応があったのか、息を飲んだ、足がすくんだ、手をぎゅっと握った、頭の中が白くなったと思ったら胸が熱くなった、などなど。そして頭の中で起こるフル回転の思考回路の順を追っていきます。さらに、そこから自分がどうしたかったのか、何を恐れていたのか、など、第三者的に見ていきました。最後には彼女は自分自身で子供の頃の追体験をしているのだということに気づき、更に、子供の頃受けた親から自分への過度の期待にも気づき、最後には「彼女のいじめも問題だけど、私が親からの体験を彼女に映し出して怖がっているのが一番の原因だわ。」と、話していました。さらに「すごいわー、1年前の私とは全然違うと思うわない?体の中にゆるぎない芯を感じるわ。とっても嬉しい。」と笑顔で自分を褒めていました。  彼女との1年間の座禅体験は、いわゆる禅仏教の座禅とは違い、どちらかというとマインドフルネスといわれる認知療法に近いものでした。とにかく語って、聴いて、座禅して、お茶をのんでの繰り返しが、こうやって実を結んでゆくのを目にできて私もとても嬉しかったです。

2015年12月9日水曜日

私は彼がカツラでも構わない。w

 世界がどんどん右寄りになってきていますね… フランスでは某政党がニンマリだし、アメリカでは「かつらじゃないよ」宣言をした、なんちゃって金満政治家がとんでもないことを言っているし… このおじさんもう言いたい放題で、多くのまともなアメリカ人も恥っさらしと思っているでしょうね。ある意味すごい人です。お金をもっちゃえば、恥とか感じなくなっちゃうんでしょうか。  最近こちらのテレビではキリスト教とイスラム教のことしか取り上げていない。まるで世界が二つに割れているから、一つに戻そうと両宗教の比較共通点ばかりを取り上げようとする。そうやって究極的には言葉にできない信仰心までを分析しようとするから、余計分裂していく気がしてなりません。  ブッダの独り言。「怨みは怨みによって決して静まらない。怨みの状態は、怨みの無いことによって静まるであろう。」これは永遠の真理です。

2015年12月6日日曜日

難民と野球ソフトボール計画

 私の住む地域の難民ヘルパーの初回ミーティングに出席してきました。難民の人たちももちろん一緒です。リーダーの方が、ドイツにおける生活全般の注意事項を説明してゆきました。それをアラビア語、ペルシャ語に通訳されます。私が住む地域には2000人を超す難民が住み、それに対して担当する社会福祉士のような公務員は7人しかいないこと、かれらは生活の最低限のこと(住居、インフラ等)しか面倒をみれないこと。それ以外のことは無償労働のボランティアに頼らざるを得ないことがまず伝えられました。7人で2000人以上の生活確保は想像するだけで相当大変な仕事です。  続いて、かなりはっきりと、寄付物を大切に扱うこと、集合時間の時間厳守、男女平等、ドイツの生活習慣を尊重し学ぶこと、宗教上の規則より先に法律を遵守すること、ドイツで自立してゆくための現実的な目標を達成するまで努力すること、が伝えられました。そして、それらに対する文句は一言もでませんでした。緊張が少し漂いながらも、終わった後はヘルパーも難民もみなワイワイガヤガヤと話し込んでいました。  このワイワイガヤガヤの中で、私にとっては本題のスポーツ参加の話となりました。「野球ってしってる?」「あー、なんかこういうふうに棒でボール打つやつでしょ」「やってみたい?」「できるの?俺たち」という感じで話は盛り上がり、とりあえず7、8人の参加希望者の表明がありました。英語のできる難民の間だけでの会話だったので、通訳をとおしてもっと参加希望が増えればいいのですが。  さらに、リーダーから女性はできないか?との質問があり、ソフトボールを男女一緒にやらないかと提案したところ、それは無理だろうとのこと。女性たちは男性と一緒にスポーツすることが未知の体験で、嫌がるだろうとのこと。ふむ。嫌がることは無理にはすすめませんが、残念です。何年か後、ドイツの生活に慣れた頃に一緒にできるといいなと思いました…    

2015年12月2日水曜日

娘の故郷思いと英語学習 Die Sehnsucht von meiner Tochter nach Heimat und Englisch Unterricht

 久々に娘のこと。ドイツの学校では3年生から英語の授業が始まります。3年生になって3ヶ月もすぎたころになって気がついたことが、娘が全く英語の授業を理解していなかったということ… 英語に限って宿題もテストもなかった為に、全くもって娘の理解度を把握していませんでした。猛反省。担任の先生からもきっちりと報告を受け、まずいなあ、と頭を抱えました。娘にしてみれば、日本語、ドイツ語に続くさらなる言語取得。よく考えてみれば、そりゃ過酷… ドイツ語も日本語もなんなくクリアしていたので、全くもって危機意識を持っていませんでした。しょうがない、と重い腰をあげて私が英語を指導するも、発音が悪すぎる… 真似する娘が日本語訛りの英語発音になっているのがよくわかります。さらに未だに授業が全くわからないとのこと。これじゃまずい。これは家庭教師か公文かと悩んでいると、仲のよいイギリス人女性が、子育ての合間に子供に英語を教えていると知り即断。とっても温和で優しい彼女を娘もすぐに気に入り、毎週彼女を訪れるようになりました。  実は担任の先生からは、家で日本語をあまり話さないように、と言われましたが疑問だらけでまともに請け負いませんでした。私と娘のコミュニケーションが心からのものでなければお互いにストレスが溜まる一方です。もちろん私は私の母国語を通してでなければ、母娘のよりよい関係は築けないでしょう。これは養子縁組が決まる以前に受けたセミナーや専門家からのアドバイスでもあります。おまけに毎日ドイツ語だけなんて… 英語の先生の彼女もドイツでアジア人の旦那様と結婚し、かなりインターナショナルな言語環境にいます。その彼女も完全に私の考えに同意してくれました。  と、今回のブログのテーマは学校批判ではなく、娘の故郷思いです。娘はハイチにいる実の両親のことを覚えていますし、時々どんな生活をしていたか話します。最近は、大きくなったらハイチに行くことも考えているようです。先日は、大きくなったら貧しい両親にお金をあげるんだと言っていました。その会話から、どうやってハイチのママパパと話すのか。(ハイチの公用語はフランス語とクレオール語です。現地の人はクレオール語を話しています。娘はクレオール語は完全に忘れました。)お金はどうやって稼ぐのか。なんて話になり、フランス語を勉強すること。ちゃんと仕事をみつけること。の二つが彼女の関心ごととなりました。そしてフランス語を学ぶ為には、ドイツではギムナジウムに入学しなければ勉強できないわけで、娘の今の状況では恐らく入学は難しいでしょう。この高いハードルをどう超えるのか?が目下の関心ごととなったようです。よい意味での日々の学習の目標となってくれるように見守っていきたいと思います。