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2017年12月8日金曜日

ドイツのVereinの大切な役割

 手術後、野球ができない分ブログを書く時間ができました。w あんなにサボっていたブログですが、今は書きたいことがたくさんあります。腕の痛みが許す限り、少しづつ書いていきます。
 老年学を大学院の一コマで学んでいた頃、「地域で老いる」ことの重要性を知りました。要するに病気だからといって、病院や施設に合わせて引っ越さなくてもよい状況です。それにはもちろん地域の相互支援のコミュニティの存在が必要不可欠となってきます。ドイツではこのコミュニティはまさにVerein(日本語で言えば友の会、結社、愛好会、クラブの意味)につきます。ドイツ人3人集まればVereinを作ると言われるくらい、星の数ほどありますが、最小単位は3人。大きなものになると万単位のVereinも存在します。
 私が所属するのは野球クラブ。日本に比べたらまだまだですが、最近はヘッセン州最大のクラブに成長しました。そこで私は中学硬式野球のコーチをしています。そのため、野球に夢中の子供たちはもちろん、その親御さんたちとも、野球に限らず普段から交流があります。それも中学生チームにとどまらず、幼稚部、成人部までのみんなとです。そしてそのほとんどが、野球場近辺の住人です。(http://www.redwings-baseball.com)
 その彼らに今回は本当に助けられました。手術は全国大会3位入賞のお祝いも兼ねたクリスマス会前日にあり、雰囲気を悪くしてしまうなという私の思いは無用でした。とにかくありとあらゆるメンバーに助けられました。私がいない間のチームのフォロー、娘の練習の送迎、医療関係の様々な情報、家事のヘルプ等々。そしてこのようなヘルプは野球チームに限らず、座禅会や勉強会に普段から参加していただいている方からも頂いています。皆さん、心から感謝申し上げます。幸せ者です。
 この地域における相互支援はこれからの老齢化社会に不可欠です。それも金銭を介さない互助。普段から趣味や興味でつながっている仲間ほど、心を許しあえる人間はいません。そんな人間が、家からわずかの距離にたくさんいると思うと本当に心強いです。
 

2017年12月5日火曜日

命の限りにマジで気付いた時

 わかっちゃいるけど、日頃身をもって実感しないこと、しようとしないこと、横に置いて置こうとすること。それはいつか自分は死ぬということ。癌宣告はそれを「はい、あんた、目冷ましなさいよ、もうすぐよ。」と、言われている感じがします。それが、まさに第3者である医者から指摘されると、一気に目が覚めます。「とうとう、私にも来たか。」という感じ。この感覚、そして恐怖と後悔と取引の念が押し寄せてくる。知ってはいたけれど、本当にその通りです。そして、身近な大切な人間とのつながりが全く違った視点で見えてくる。そんな感じです。この感覚、本当は癌宣告とか突然の死別とか、頭を殴られるようなショックを受ける前から、日頃忘れずに持つべきものなんでしょう。これがあれば、世界平和はとっても簡単なものなんだろうな。

2017年12月4日月曜日

乳がん宣告と「あ、寒いんだ!」

 乳がん宣告を受けてから1ヶ月もたたないうちに、手術を終え昨日家に戻りました。その間のジェットコースターの如き感情の波はいうまでもありません。まだ手術した右側の胸、腕が痛いのであまり書けませんが、少しづつ書いていこうと思います。

 11月10日のガン宣告の次の日、私はウルムと言う南ドイツの街でワークショップの仕事が入っていました。家族は「大丈夫?本当に仕事できるの?」と心配した様子。しかし、ここで日常を捨て去ることほど不健康なことはない。迷わず早朝にICEに飛び乗り現地に向かいました。列車の乗り換えで15分ほどの待ち時間。その日はドイツ初雪の日。寒い!秋物のコートを着ていた私は、心底「寒い!」と震えました。そして、はっと気がついたのです。「あ、寒いんだ!」その感覚は坐禅時の気づきのようでした。なんのことはない、「寒い」と言う感覚が、「生きてるから寒い」と当たり前のことを、なんの装飾もなく気づいた瞬間です。その瞬間、笑みがこぼれました。「あ、寒いんだ!」